店主

パニック症状の方も来院しております。まずはかかりつけの病院・心療内科等を受診の上、ご来院ください。整体はひとつの手段です。

整体にできる範囲は、全身をゆるめて・整えて脳や身体や緊張を取り除く事です。頭蓋(あたま・顔)・背骨・内臓・呼吸など全身を整えます。整体は自然治癒力を促すお手伝いです。

パニック障害について

施術風景の画像

当院には現在パニック障害で苦しむ方や、過去にパニック障害で苦しんでいた方も来院されています。パニック症状は医学的にも原因は不明なところもあると言われます。

自律神経が多大に関わっている可能性があります。脳や精神的なストレス情報は身体に影響を与えます。昨今、様々な対策や予防法はネットや書籍で多く紹介されていますが、これといった治療法がない事もパニック障害の特徴ではないでしょうか。少し専門的になるかもしれませんが、以下より説明させて頂きます。

パニック障害の原因

施術画像

パニック障害の主な原因として、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れが考えられます。

セロトニン(気分や感情を安定させる働きを持つ神経伝達物質)が不足すると、不安感が増すきっかけになったり、感情のコントロールが難しくなるとされています。パニック障害の治療によく使われるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、このセロトニンの働きを強める事で症状を回復します。

パニック障害では、ノルアドレナリン(恐怖やストレスを感じたときに分泌され、心拍数や血圧を上げたり活動状態にする働き)が過剰に分泌される事で、動悸や震え、息苦しさなどの身体症状が引き起こされると考えられています。

GABA(興奮した神経を鎮静させる働きを持つ神経伝達物質)の機能が低下すると、不安や緊張が高まり、パニック発作が起きやすくなります。抗不安薬は、GABAの働きを模倣することで不安を和らげます。

脳と神経の関わ

扁桃体

危険を察知する脳のセンサーの役割を持つと言われる部位。何かしらの刺激により過敏に反応すると、実際には危険がない状況でも「命の危険!」「緊急事態!」など、誤作動を起こします。

  • 位置:側頭葉の内側(海馬の前方)
  • 役割:恐怖や危険の認識、感情の制御
  • パニック障害との関係:無害な刺激でも過剰に反応し、恐怖感を引き起こす。

ノルアドレナリン

上記の扁桃体の反応を受けてノルアドレナリンが過剰に放出されると、動悸・息苦しさ・震えなど、多岐にわたる自律神経症状が強く出ます。

前頭前野

本来、「大丈夫!」と状況を判断して扁桃体を抑えますが、パニック障害では抑制がうまく働かないとされています。コントロールができなくなる状態と言っていいのではないでしょうか。

  • 位置:前頭葉の前部
  • 役割:理性・判断、扁桃体の抑制
  • 関係:パニック障害では抑制機能が弱く、扁桃体の暴走を止められない。

視床下部

自律神経の司令塔

  • 位置:間脳の底部
  • 役割:自律神経系の統御、ホルモン分泌
  • 関係:交感神経を刺激して、心拍数・呼吸・血圧を上昇させる。

自律神経(交感神経)の過緊張

骨盤模型の画像

交感神経が過剰に優位になり、心拍上昇・呼吸促進・血圧上昇など、いわゆる交感神経のシステムである「闘争・逃走」の身体反応が起こります。この生理的反応自体は正常なストレス反応ですが、パニック障害では環境に左右されずに 突然・過剰に・理由なく 出現するのが特徴です。

自律神経とパニック障害

交感神経は背骨の前側に位置し、闘争・逃走反応(心拍数増加、呼吸促進、血管収縮)を調整する役割を担っています。パニック発作時は扁桃体からの指令で急激に活性化し、発作症状が出る。

副交感神経は脳幹(迷走神経)や仙骨に位置し、休息・消化・回復の調整などの役割を担っています。パニック障害時は交感神経に圧倒され抑制が効きにくい。

》》自律神経について

身体と自律神経の関係

パニック症状が見られる方に対して、当院が特に意識して整体を行う部位です。整体では、「身体の過緊張になる事で自律神経のバランスが乱れ、身体と心にパニック症状が出やすい状態になる」と考えております。

胸郭(肋骨・胸椎)

呼吸筋(横隔膜・肋間筋・斜角筋など)が緊張すると胸郭部組織が硬くなり、呼吸が浅くなります。浅い呼吸 は酸素不足を脳が危険信号と誤認して、パニック発作の引き金になる可能性があります。

首・肩甲帯・腕

首・肩周辺の過緊張は交感神経の興奮と連動します。首の筋肉が硬いと迷走神経(副交感神経)への刺激が妨げられ、様々な影響を及ぼします。

おなか・骨盤・腰周辺

おなか・骨盤・仙骨周囲の組織の緊張は副交感神経活動に影響。骨盤が後傾していると呼吸が浅くなり、肋骨下部の動きも制限されます。呼吸の質をあげることに注視します。

姿勢の調整

姿勢の乱れ・不良(猫背や前傾姿勢)は肺や心臓周囲の空間、内臓空間の圧迫などを引き起こします。そうすると不安感・動悸の感覚が増幅する可能性があります。ですから姿勢を整える事は重要です。

心理的要因

「また発作が起きるのでは?」という予期不安やトラウマによる精神的不安が強まると、少しの違和感や緊張でも扁桃体が反応しやすくなります。「動悸がしてきた。呼吸がい辛い。倒れるかも」など、身体感覚の誤作動が負のループを作ります。

負のループ

身体と心の小さな変化(動悸・呼吸の変化)に気づく→「危険」と解釈 → 不安が増大→自律神経(交感神経)が活性化 → 症状が強くなる→「危険」と確信 → 発作がピークへ。これらの負のループが「パニック発作」として現れ、繰り返すうちに「電車に乗れない」「外出が怖い」などの回避行動に繋がる可能性も考えられます。

身体の反応と影響

  • 心臓:動悸・胸部圧迫感、など
  • :過呼吸、息苦しさ、など
  • 消化管:胃腸の不快感、腹部の違和感、など
  • 筋肉・血管:震え、血圧上昇、冷や汗、など

これらは交感神経の過緊張・過剰活性による反応です。解剖学的には、「扁桃体→視床下部→自律神経→各臓器」の経路で誤作動が起き、さらに前頭前野や海馬の抑制が弱いために症状が暴走しています。という構造的なメカニズムです。

遺伝的要因と環境要因

パニック障害の発症には、遺伝的な要素も関与しているとされています。

遺伝的要因

家族にパニック障害を持つ人がいる場合、発症リスクが高まるこ事が知られています。特定の遺伝子が神経伝達物質の働きや脳の構造に影響を及ぼしているためと考えられます。

環境要因

過度なストレス(仕事、人間関係)、トラウマ体験、身体的な疾患(甲状腺機能亢進症など)が引き金となる事もあります。ストレスが脳内の神経伝達物質のバランスを崩し、パニック発作の閾値を下げる事があります。

これらの要因が複合的に作用し、パニック障害特有の、「身体感覚の誤作動と誤解釈」という負のループを作り出します。動悸・めまいといった些細な身体の変化を恐怖と感じて、より強く自律神経の興奮を引き起こし、発作のエスカレートが考えられます。

東洋医学観点からのパニック症状

手の画像

心と肝の関係

「心」は、精神の安定、睡眠、記憶、意識を司ると言われます。「心が血を納める(精神を安定させる)」機能があり、心・血不足が不安・動悸・不眠が出やすい状態にします。

「肝」はストレス・情緒の調整、気の流れをスムーズに役割があります。肝の疏泄機能が低下すると、気が滞りやすくなり、「胸が締め付けられる、息苦しい、イライラ」などの滞る症状が現れます。東洋医学でパニック障害は「心の安定が失われ、肝の気がうまく流れない状態」と言えます。

腎の関わり

「腎」は生命力の源とされ、精・気・神を司ります。過度な不安や恐怖が繰り返されると腎の気が弱り、身体のエネルギーが不足することで不安感や体力低下に繋がります。ですから「冷え」も関与しています。

比較表

現代医学東洋医学症状
扁桃体の過剰反応(恐怖・危険を誤認識)肝気の滞り・気の滞り胸の圧迫感、息苦しさ、動悸、イライラ
前頭前野の抑制不足心血不足・心陰不足不安感、パニック発作時の恐怖感、眠れない
海馬の機能低下心神不安過去の体験や予期不安で症状が悪化
視床下部 → 交感神経の過剰活性気の乱れ、陰陽バランスの崩れ動悸、過呼吸、冷や汗、震えなど自律神経症状
末梢臓器への影響(心臓・肺・筋肉・消化管)心・肝・腎の不調心拍数上昇、息苦しさ、消化不良、疲労感

※ AIによる画像生成

当院のパニック症状への整体

呼吸を整える

肋骨・背骨・横隔膜・肋間筋を緩めて胸郭の可動性を高めたり、深呼吸で副交感神経を活性化させます。

姿勢調整・骨格矯正

猫背・前傾姿勢を整えます。姿勢はあらゆる疾患に関与していますので必須です。

おなかの整体

当院の特徴のひとつ「おなかの整体」です。おなかは様々な症状や精神状態を表すとも言われております。ですから、おなかの整体も必須となります。

4. 自律神経への直接アプローチ

頚椎・胸椎・仙骨など自律神経に関わる部位を調整します。交感神経の緊張のトーンダウンを狙います。

パニック障害への栄養素対策

鍼灸師の免許の画像

 トリプトファン

「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの原料となる必須アミノ酸です。セロトニンが不足すると、不安感や気分の落ち込みにつながることがあります。多く含まれる食品:は大豆製品(豆腐、納豆、味噌)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、卵、ナッツ類、バナナ、鶏むね肉など。

ビタミンB群

神経の働きを助け、エネルギー代謝を促進する重要な栄養素です。ビタミンB6はセロトニンの合成に、ビタミンB12は神経機能の維持に関わります。多く含まれる食品:は豚肉、レバー、魚(サバ、イワシ、サンマ)、玄米、緑黄色野菜、バナナなど。

マグネシウム

「抗ストレスミネラル」とも呼ばれ神経の興奮を抑え、リラックスを促す働きがあります。マグネシウム不足は不安感を高める可能性があります。多く含まれる食品は海藻類(わかめ、ひじき)、ナッツ類、大豆製品、ダークチョコレートなど。

 オメガ3脂肪酸

脳の機能をサポートして脳内の炎症を抑える効果があるとされています。不安やうつ症状の軽減に役立つと考えられています。多く含まれる食品は青魚(サバ、イワシ、サンマ、鮭など)、えごま油、くるみなど。

血糖値の安定も重要

血糖値の急激な上昇や低下は、気分の不安定さやイライラを引き起こし、パニック発作のリスクを高めることがあります。白米やパン、甘いお菓子など、血糖値を急激に上げやすい食品を控え、食物繊維やタンパク質を含む食品をバランス良く摂取し、血糖値を安定させる食生活を心がけることが大切です。

避けた方が良いとされるもの

カフェイン

交感神経を刺激するため、不安感を悪化させる可能性があります。

アルコール類

一時的にリラックス効果を感じることもありますが、その後に気分の落ち込みや不安を引き起こすことがあります。

砂糖や加工食品

血糖値の急激な変動につながるため、控えめにすることが推奨されています。

他サプリメント使用については、必ずかかりつけの医師に相談して下さい。

さいごに

パニック障害の治療は、医療機関での適切な診断と治療が最も重要です。整体や食事はあくまで補助的なものであり、整体や食事だけで症状が完治するわけではありません。

すべての質を上げていく事が大切です。とても辛い症状だとは思いますが、自分のペースでゆっくり身体と向き合って変化させていく事を心がけて下さい。

当院の特徴

料金について

※初回検査料金1000円(別途必要)
◉ スタンダード:6000円
「いま」抱えているお悩みに対して対応する施術。
肩こり・腰痛・頭痛・生理痛・膝痛・眼精疲労、
股関節痛・産後の骨盤矯正/整体など慢性症状など。

◉ 全身調整:8000円
全身を細部まで整えます。
姿勢・骨盤矯正と自律神経の調整のほか、
肩こり・腰痛・頭痛・生理痛・膝痛・眼精疲労、
股関節痛・産後の骨盤矯正&整体など慢性症状が対象。

◉カラダメンテ:10000円
とにかく疲れている方や多岐に渡る症状でお悩みの方、
体操指導希望の方、定期的に通えない方に向けてのカラダメンテナンス。

コースの詳しい説明はこちら⬇︎
》》各コース・料金の説明

院長プロフィール

院長の画像

名前: 新 良一(シン リョウイチ)
生年月日:1980年12月17日生まれ
家族: 妻と娘と息子の4人暮らし。
趣味:プロレス・コメディ・パントマイム・ウクレレ・読書
治療家歴:15年以上

詳しいプロフィール⬇︎
》》シンのプロフィール

ライフスタイルに合わせた整体

ひとりひとり環境は違います。生活背景や癖、性格や姿勢などすべて違います。ひとりひとりのライフスタイルに合わせた整体。痛みもなく「良い加減」を心がけた施術を行います。

滞り(体液)を良くして快適な身体へ

滞ることにより様々な症状として表現されます。その滞りを当院のアプローチにより快適に流れる状態へ。皆様の暮らしの小さな支えとなれるようにサポートします。

心身一如とカラダメンテ

心と身体は常に調和している。心が疲弊すれば、身体も疲弊します。逆もまた然り…心と身体の両方のケアを心がけます。どちらが欠如してもいけません。両方が伴って初めて好循環に向かいます。

心と身体は放っておくと必ず疲弊します。髪の毛や肌のお手入れなどと同じです。日々のケアが大切となります。身体のメンテナンスで通われている方も多いです。自分の心と身体に向き合う意識を高めます。

クライアントの声

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グーグルへの口コミ

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尼崎市(塚口・武庫之荘・園田・三反田・立花・大西・杭瀬)を中心に神戸・西宮・伊丹・宝塚・大阪市豊中・箕面・滋賀など近隣から遠方の方まで来院いただいております。

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骨盤矯正・姿勢不良・自律神経の乱れを中心に様々な症状に対応(肩こり・腰痛・慢性症状・産後の骨盤矯正・産後の整体・頭痛・不眠・耳鳴り・冷え性・生理痛・めまい・更年期症状・パニック症状・不安神経症・ストレスによる諸症状)などの状態を、鍼灸の国家資格保持者が整体します。あなたの暮らしの小さな支えとなれるように全力で向き合って一緒に整えていきましょう。

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